今朝日本でフランス流の子育てについての記事を読みました。
深刻な少子化が進む日本において、現在出生率が2を上回るフランスという国の子育てやそれに関する考え方の中に日本が学ぶべきことがたくさんあるのは事実ですが、近年日本におけるフランス流子育て法を手放しで称賛するような記事や書籍を見ると、実際にフランスで子育てをしている私としては腑に落ちない点が多くあります。
フランス流子育ての中で一番注目されているのが
「新生児は早い家庭で数週間から子供部屋で一人で寝る」という点。そうすることで子供の自立心が生まれる、母親がゆっくり休める、夫婦生活の確保など・・・さまざまな利点が挙げられているわけです。実際、フランスではこの方法が主流で、ほとんどのフランス人家庭では出産前に子供部屋を用意し、そこに赤ちゃんを寝かせるというスタイルがほとんどです。そして上に挙げたような利点は納得できるのですが、現在フランスの行政はせめて生後6か月までは添い寝、または同じ寝室で子供と寝ることを推進しているというのが事実です。それは、新生児突然死症候群を防止するためです。このSIDS(新生児突然死症候群)は、現在も研究が進んでいる問題で突然死の原因は一つではありません。しかし、フランスにおいては両親が新生児と寝室を共にする事で年間約3000件の新生児の突然死を無くすことができると言われています。
また、フランス流子育てに「夜泣きしてもほおっておく」という方法があります。フランスでは基本的に赤ちゃんが泣いても、すぐに抱っこしちゃダメ派の人が多いです。実際、「私は2時間我慢した」とか、夜は基本泣いても行かないなど武勇伝を語ってくれる人多し。
泣いたらすぐに飛んでいくっていうのはよくないのは分かります。しかし、泣いておく赤ちゃんを放っておき過ぎることで「自立心」だけでなく愛情不足で「依存心」も生まれるそうです。この夜泣き放置法は、フランスの大人が早い年齢で彼女や彼氏と同棲したり、心細さから恋人を絶やさない原因の一つだと言われています。アムールの国フランスはこうしてできているのかも、なんて思ったり・・・・・・
最後はこの、「フランスの出生率2.01」に関してなのですが、私が疑問に思うことは、この出生率は本当にこの教育法のおかげで母親たちが自立しながら気軽に子育てができると感じているからなのか???ということです。むしろ、この出生率に見えるのは、子供を3人以上産むことで政府からの補助金が一気に増えるという政策によるところが大きいのではないかと思うのです。フランスでは子供の数が多ければ多いほど補助金が増えます。子供5人産んだら働かなくてもいいぐらい補助が下りるらしく、悲しいかな、低所得者のおうちでは無職の両親に子供が6人、なんていう家族も少なくありません。最近では相方の仕事場でも「子供はいらない」という夫婦も少なくありません。
逆に私がフランスに来て感心したのが、働く女性、それから子育て真っ最中の母
のために自治体がベビーシッターの紹介、補助などをしてくれること。
日本よりかなり気軽に子供を預けることができること。あとは、子供の幼稚園は3歳か
ら全員市営の学校に入学できること。
もう一つ、これはめんどくさいけど、丁寧だなあと思ったのは小さな子供の送り迎えは大人が必ずやっていること。日本で最近あった事件など考えると「学校の帰り道に事件にあっないた」少のはこれのせいかなあなんて感じます。めんどくさいけど、しっかりしてる。(ちなみに、お仕事している両親のおうちはベビーシッタが迎えに来ています)
私が一番に思うのは・・・・・そもそも少子化の原因は子育ての負担が大きすぎるとかそういうところじゃないんじゃないかなあ、と思うのです。晩婚化とか、経済状況とか・・・・そして・・・・赤ちゃんの子育て、楽することも大事だけど、やっぱり自分が納得するように育てられるのが一番だなあと感じます。母乳でも、粉ミルクでも、兎に角一つの考えに固まらない、親が自分の子供にとって一番だと感じてとった選択が、世の中や文化の違いによって「全否定」されることがないのがそれこそストレスフリーの子育て環境だなあなんて思う今日この頃です。 フランスで、母乳、添い寝育児を義母に全否定された経験者は語る・・・でした 笑。
以上、最後はブーコ2号が泣き出してやっつけ仕事的にまとめた私の長い呟きでした。
あくまで私個人の意見です。数か所辛口意見、申し訳なく・・・・・